注文住宅の建築コストを安く抑えるテクニックについて解説!
注文住宅でとりわけ悩ましいのは、いかに建築コストを抑えるか、という問題でしょう。住まいづくりに関わる費用はどれも高額で、負担が大きいのが現実。失敗して後悔しないためにも、あらかじめ傾向と対策を知っておく必要があります。今回の記事では、注文住宅を低コストで乗り切るテクニックをご紹介しましょう。
注文住宅で予算オーバーする原因
みなさんは、住宅を建てるとき、何に、どれぐらいの費用がかかるのか、ご存じでしょうか?実は、思いもよらぬ予算オーバーの原因のひとつに、費用面に対する理解、認識不足があります。
まず、基本的なことを踏まえておきましょう。注文住宅に必要な費用は、土地代のほかに、3つのジャンルがあります。大半を占めるのが、本体工事費と呼ばれるもので、土台をつくる基礎工事など、建物全般に関わる費用です。一方、付帯工事費は、庭や塀などの外構工事、ガス、給排水管工事といった、建物とは別に必要な設備をそろえるための費用のことをいいます。実際に生活できるように環境を整えるお金、といえばわかりやすいかもしれません。
さらに、もうひとつ忘れてならないのは、地鎮祭をはじめ、引っ越し費用や登記費、住宅ローン手数料、火災保険料など、さまざまにかかる諸経費です。説明してきたように、用意した土地に建物を建てたら終わり、というわけにはいきません。それ以外にも、相当な費用がかかることを認識しておいたほうがいいでしょう。
理想を叶えようとするあまり、優先順位があいまいになってしまうケースも問題です。機能性、デザイン性、間取りなど、注文住宅は自由度が高いため、いろいろとアイデアや工夫を活かしたくなるもの。もちろん、限られた予算の都合上、すべてを実現させるのは困難です。そこで大事なのは、希望を幹と枝葉に整理した上で、もっとも形にしたいことに予算を注ぐことです。
以上、挙げた2つの点に留意すると、予期せぬ予算オーバーを防ぐ意味で効果的でしょう。
注文住宅の建築コストを安く抑えるテクニック
次に、注文住宅で建築コストをいかに抑えるかが、成否の分かれ目となってきます。そのための方法をいくつかご紹介しましょう。
いちばん有効なのは、総2階と呼ばれる凸凹のないシンプルな造りにすることです。コストのかかる柱の数も少なくて済んで割安で、なおかつ、耐震面で確かな強度を誇るという利点もあります。関連して、延べ床面積を減らすこともひとつのコツです。間取りそのものを考え直すのもいいでしょう。部屋数の多さは、そのままコストに跳ね返ってきます。全体のバランスを考慮しつつ、本当に必要なものだけに絞った部屋数にすることが肝心。ちなみに、和室を取り入れる場合、洋室と比べると費用が割高になるので注意が必要です。
さらに、採光レベルを慎重に見極めながら、窓の大きさや数についても検討し直すのも賢いやり方といえます。注文住宅を考えるみなさんの中には、とくに水回りに対するこだわりが強い人もいるかもしれません。キッチンなど、水回り設備は何かと費用のかかるジャンルです。どうしてもこだわりを貫きたい、ということでなければ、生活に支障が出ないレベルのものでおさめると、予算対策の手助けになります。このほかにも、太陽光発電を控え、エアコンや照明といった自分で用意できるものには、余分な費用をかけないことが大事です。
注文住宅でコストダウンする際に注意すべきポイント
コストダウンの意識が高まり過ぎて、結局、住みにくい家になってしまっては本末転倒な話になります。最悪の事態を防ぐためにも、ひと通りチェックポイントを踏まえておくと安心です。
まず挙げておきたいのは、耐震性についてです。日本は地震多発国で、いつどんな規模の地震が起きるか予見できない部分があります。まさかの状況に備えて、自身や家族の命を守るためにも、耐震強度の面でそれなりのコストをかけることは必須です。
また、寒さの厳しい北海道だけに、断熱材にはできるだけ良質なものを使いたいものでしょう。安価なものを採用すると、体調を崩したり、生活面で影響が出てきたりします。快適な暮らしをするためにも、妥協したくない要素といえるでしょう。安心安全に欠かせないセキュリティ体制も充実させておきたいところです。
不特定多数の出入りが激しいエリアに住む方は、とくに優先させたいポイント。防犯ガラスやインターフォン、侵入者対策として窓に面格子を取り入れるのもテクニックです。同時に、防犯上のスキをつくらないためにも、駐車場や庭、塀などの外観整備にも気を配る必要があります。
まとめ
前項で挙げてきた問題は、どれも暮らしづらさにつながることばかりでした。念願のマイホームを手に入れるわけですから、できるだけ健やかに暮らしていきたいものです。抑えるところは抑えて、優先すべき分野には可能な範囲で予算を使う。これが、注文住宅を低コストで乗り切る基本方針になります。初めて取り組むみなさんにとっては、わからないことも多いかもしれません。ぜひ今回ご紹介した情報を活かして、今後の快適な暮らしにつなげてください。
