札幌で注文住宅を建てるならロードヒーティングは必要?
札幌はほどよく栄えていながら、自然もあって人気の都市だといえるでしょう。しかし、厳しい冬の寒さと積雪が特徴の一つであり、除雪作業に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そんな除雪作業を楽にする対策の一つに、ロードヒーティングがあります。本記事では、札幌で家を建てるなら、ロードヒーティングが必要かについて解説します。
ロードヒーティングとは
札幌といえば厳しい寒さやあたり一面が真っ白になるほどの積雪量をイメージする方も多いのではないでしょうか。子どもの頃は雪が降ると喜んでいたものの、大人になってくると喜べなくなってくる方も多いでしょう。
とくに札幌ほど積雪量が多くなると、雪かきをしなければ外に出られない、車を使うのに除雪作業を1時間しなければならないといった問題が出てきます。また、年に一度の作業ならあまり負担に感じないかもしれませんが、冬の期間中は除雪をしても雪が降ればまた作業をしなければならず、時間的・体力的に大きな負担がかかるのです。
そこで、除雪作業を楽にする対策の一つに、ロードヒーティングがあります。ロードヒーティングとは、地面の中にパイプを通し、パイプに温めた不凍液を流す仕組みです。そうすることで雪が降っても凍る前に溶け、除雪をする必要がなくなるのです。主な熱源は灯油とガスですが、一般的なのは灯油でしょう。そのほか、電気という選択肢もありますが、いずれにしても目的や広さ、環境に応じて適した熱源を選択することが大切です。
ただ、ロードヒーティングは除雪が不要になることが最大のメリットですが、初期費用とランニングコストがかかる点がデメリットとなります。金銭的負担を軽減するなら融雪槽を設置するという選択肢もありますが、その場合はやはり除雪作業を自分で行う必要があります。手記費用とランニングコストを考慮し、それでも除雪が不要になることに魅力を感じるなら、むしろロードヒーティングは安く感じられるかもしれません。
ロードヒーティングの初期費用
ロードヒーティングが便利なことはわかったものの、気になるのが初期費用とランニングコストでしょう。設置する範囲や設備の種類によっても費用が異なりますが、駐車場2台分は約25平米なので、その範囲にロードヒーティングを設置するなら初期費用は70~100万円が相場となります。また、熱源によってランニングコストに差があり、電気式が安価となっています。
次に安いのが灯油、そしてガスという順に高くなります。また、ガスの場合、初期費用も高額になる点に注意する必要があるでしょう。ランニングコストについてですが、ロードヒーティングを25平米の広さでワンシーズン使用したとすると5万円が相場となっています。電気式はランニングコストが安いものの、パワーが強くありません。そのため、25平米以上の広さのロードヒーティングを設置するなら、灯油またはガスを選択するとよいでしょう。
ただし、灯油は価格が変動しやすいこと、ガスはプロパンガス地域の場合光熱費が高額になることを踏まえて、環境になった選択をするのがおすすめです。また、ランニングコストという面では、不凍液の交換やボイラーの点検なども必要になります。25平米で年間おおよそ5万円と、メンテナンス費用がかかるため、導入時は慎重に検討しましょう。
ロードヒーティングがなくても除雪はできる?
できるだけ除雪にかかる負担を減らしたいと考えるのは当然ですが、札幌に住む以上、除雪作業は避けられません。とくに一戸建てに住む場合、どのように除雪作業をするのかを考えたうえで、家を購入する必要があるでしょう。とはいえ、すべての住まいでロードヒーティングが採用されているわけではありません。
家の配置によって、ロードヒーティングが不要になるほど除雪の負担を軽減できるケースがあるのです。建蔽率の問題があるので、土地いっぱいに家を建てることはむずかしいかもしれませんが、道路までの距離が短くなるように家を建てるのが対策の一つです。ただし、道路ぎりぎりに家を建ててしまうと、除雪車の雪が家の前に寄せられるので注意しなければなりません。
また、庭は家の裏側に設け、駐車スペースと玄関を道路面に持ってくるのも対策となります。除雪範囲が少なくなれば、雪かきにかかる負担が軽減でき、ロードヒーティングを導入する必要がなくなります。また、新築を建てる年齢が若い場合、雪かきをする体力があるでしょう。年齢を重ね、雪かきができなくなってきたらロードヒーティングを導入するという選択肢もあります。
まとめ
札幌は毎年雪が積もるので、家を購入する場合は雪かきについて考えておく必要があります。人力で行うことも可能ですが、外出前にいったん雪かきをするのは負担に感じるでしょう。そこでロードヒーティングの導入を検討するのがおすすめです。ロードヒーティングを導入すれば、雪かきをする必要がなくなり、作業負担を軽減できます。ただし、初期費用とランニングコストがかかるので、費用面とメリット・デメリットを慎重に考えた上で採用しましょう。
